「サウォッチ3を買ったけど、StrainとかSlopeとか、どう使えばいいの?」
サウォッチ3は第3世代で機能が大きく増えました。特にサウナモードは全面刷新され、心拍数だけでなく自律神経の状態(Strain)や心拍の傾き(Slope)までリアルタイムで見られるようになっています。ただ、クイックガイドだけだと「この数字をどう読めばいいのか」までは分かりません。
この記事では、自宅の庭のバレルサウナでサウォッチ3を毎週使っている筆者が、開封後の初期設定からサウナでの実際の使い方、そして開発者(サウナ学会代表理事・加藤容崇医師)が公式に推奨している数値の読み方まで、まとめて解説します。「サウナ室は何を見て、いつ出ればいいのか」——その答えが数字で分かるようになります。
そもそもサウォッチ3を買うか迷っている方は、先にレビュー記事をどうぞ↓

使う前の準備|同梱物の確認と充電
まずは箱の中身を確認しましょう。サウォッチ3の同梱物は次の4点です。
- サウォッチ本体
- 専用バンド(サウォッチ3専用)
- 専用充電クレードル(マグネット式・USB-A)
- 取扱説明書(クイックガイド)

充電は専用のマグネットクレードルを本体の背面に近づけるだけ。磁力で吸い付くので、端子の向きに悩むことはありません。フル充電までの目安は約2時間、そこから約5〜7日間使えます(使用状況によります)。

なお、この充電クレードルは前モデル「SHOWDOWN-1(サウォッチ2)」のものと互換性があります。買い替えた方は、古いクレードルを職場や旅行用の予備として残しておくと便利です。
初期設定|「サの国」アプリとのペアリング
ここが最も重要なステップです。というのも、サウォッチ3は専用アプリ「サの国」と連動する前提の製品で、単体では詳細な計測データを見ることができません。ととのい値の解析やサ活の記録(サ録)は、すべてアプリ側の機能だからです。
設定の流れはこうです。
- App Store / Google Playから「サの国」アプリをインストール(基本機能は無料)
- アカウントを作成し、ニックネームなどの基本情報を登録
- スマホのBluetoothをオンにし、充電済みのサウォッチ3を手元に置く
- アプリのデバイス連携メニューからサウォッチを検出し、ペアリングを実行
- 連携が完了すると、心拍データや睡眠データが自動で同期されるようになります

うまく検出されない場合は、スマホのBluetoothを一度オフ→オンにする、アプリを再起動する、サウォッチを充電してから再試行するのが定番の対処法です。なお、アプリのアップデートによりサウォッチのユーザーガイドをアプリ内から確認できるようになっているので、困ったときはまずそちらを見るのが早道です。
もうひとつ、忘れがちですが大事なこと。保証期間は「サの国アプリと接続した日から12ヶ月間」です。開封日でも購入日でもなくペアリング日が起算日なので、購入したら早めに連携しておきましょう。
基本操作|物理ボタンとウォッチフェイス
サウォッチの操作は、物理ボタンとタッチ操作の組み合わせです。濡れた手ではタッチが効きにくいサウナ環境で、物理ボタンで確実に操作できるのがこのシリーズの強みです。
サウォッチ3では高解像度のAMOLEDディスプレイ(1.72型・212×520px)が採用され、視認性が大きく向上しました。サウナ室の暗さでも日常の屋外でも情報がはっきり見え、さらに明るさを下げても見やすい設計なので、暗いサウナ室で画面が不必要に光りすぎないようコントロールできます。
ウォッチフェイスは自由に変更できる
サウォッチ3から加わった、地味に嬉しい機能がウォッチフェイス(ホーム画面の文字盤デザイン)の変更です。前モデルでは固定でしたが、サウォッチ3では複数のデザインから自由に選べるようになりました。

その日の気分や服装に合わせて切り替えられるので、「サウナの日だけ着けるガジェット」から「毎日着ける腕時計」への心理的なハードルがぐっと下がります。今後はイベントやキャンペーンに合わせた限定ウォッチフェイスの公開も予定されているとのことで、コレクション的な楽しみも期待できそうです。
そのほか、日常使いを支える基本機能としてタイマー・アラームも搭載されています。「サウナの時だけ着ける」から「毎日着けてコンディションを見守る」デバイスへ、という設計思想がここにも表れています。
サウナでの使い方|サウナモードの基本の流れ
いよいよ本番です。サウォッチの基本は、「サウナ・水風呂・休憩」の3つのシーンを切り替えながら心拍を記録していくこと。この記録がアプリに送られ、「ととのい値」として解析されます。
- サウナに入る前にサウナモードを開始
- サウナ室に入ったら「サウナ」のシーンで計測
- 水風呂に移ったら「水風呂」に切り替え
- 外気浴に移ったら「休憩」に切り替え
- これを1セットとして繰り返し、終了操作をしてアプリにデータを送信

シーンごとに設定できる「お知らせ機能」が便利
サウォッチ3で大きく進化したのが通知機能です。前モデルでは「設定した心拍数を超えたら通知」だけでしたが、サウォッチ3ではサウナ室・水風呂・休憩のすべてで、心拍数と時間を個別に設定できます(両方の同時設定も可能)。
公式が挙げている設定例がこちらです。
- いつものサウナは心拍数130bpmで通知
- 低温サウナは心拍が上がりきらないので心拍120bpm または 時間10分で通知
- 水風呂は30秒、休憩は5分
自宅サウナだと施設と違って毎回コンディションが同じなので、一度自分の”黄金設定”を決めてしまえば、あとは通知に身を任せるだけで安定してととのえます。この設定の自由度は、一番ありがたかった点です。
【重要】「Strain」と「Slope」の読み方|開発者推奨の使い方
ここがサウォッチ3の心臓部です。第3世代で追加された2つの新しい指標を理解すると、サウナの入り方が根本から変わります。
- Strain(ストレイン):サウナ・水風呂・休憩中の自律神経の状態をリアルタイムで表示する機能。7段階で表示され、負荷が過剰になっていないか、休憩でリラックスできているかが分かります。
- Slope(スロープ):心拍数の傾きをリアルタイムで表示する機能。「どれくらいの負荷が、どれくらいの勢いでかかっているか」が分かるため、過剰な負荷になる前に”未然に”防ぐことができます。
そして、開発者である加藤容崇医師(サウナ学会代表理事)が公式に推奨している使い方が、こちらです。
サウナ室:前半はSlope、後半はStrain
前半はSlopeを見て心拍数の傾きを調整します。傾きは1セット目・2セット目・3セット目で変わるので、数値が高ければ下の段に移動、低ければ上の段に移動して調整するのが公式推奨の使い方です。
後半はStrainに切り替えます。7段階のうち5〜6になったら、そろそろ出るタイミング。7まで行ってしまったら行き過ぎのサインです。呼吸も合わせて負荷を調整すると理想的とされています。
水風呂:Slopeが0に近づいたら出る
水風呂ではSlopeに注目します。入った直後は心拍数が大きくマイナスに振れ、しばらくすると落ち着いてSlopeが0に近づいていきます。0付近になったら、それが出るタイミングです。
「水風呂は何秒が正解?」という永遠の問いに、自分の体のデータで答えが出せるようになります。
休憩:実は最重要。Strainが1なら完璧
公式が「実は最も重視しているタイミング」と位置づけているのが休憩です。ここではStrainに注目します。
Strainは計測できるまで少し時間がかかり、その間は0と表示されます。しばらくすると1〜7の数字が出ますが、休憩の初期が最もリラックスできるタイミングなので、最初に数字が表示された時点で1〜2ならリラックスできている証拠。1ならパーフェクトです。
この3つを意識すると、「サウナ・水風呂・休憩の負荷とタイミングが完璧に一致する状態」を自分で作れるようになります。従来の「12分計で◯分我慢する」入り方とは、まったく別物の体験です。
上級者向け|「タイムレス」と「瞑想サウナモード」
サウォッチ3には、あえて情報を減らしていく2つのモードがあります。
「タイムレス」は、サウナモード中の時間表示だけを消す機能です(アプリ「サの国」の設定画面から変更できます)。時間が見えるとどうしても数字に縛られてしまうもの。心拍数と自律神経の状態だけが表示されることで、自分の感覚と向き合いやすくなります。
「瞑想サウナモード」(画面上は「Meisou」と表示)は、何も表示しないモードです。計測は通常のサウナモードと同じように行われますが、画面には一切データが出ません。公式は「超上級者向け」と位置づけており、より深く自分の内的情報と向き合うためのモードとされています。
公式が推奨している習得の順番は、「通常のサウナモードで感覚を掴む → タイムレスで定着させる → 瞑想サウナモードで答え合わせをする」。いきなり瞑想モードに行くのではなく、段階を踏むのがコツです。
安全に使うための条件
公式が示している使用条件も押さえておきましょう。
- サウナ室では腕に装着した状態で、室内の温度表示が100℃以下を目安に使用する
- 1回あたり20分以内を目安にする
- サウナ室内で外して放置しない(本体の内部温度が上昇する恐れがあります)
- 異常な発熱・異臭・変形が確認された場合は直ちに使用を中止する
特に3つ目は要注意。「ベンチに置いて入る」のはNGです。とはいえ、これらはそのまま人間側の安全な入り方の目安とも重なるので、体にもデバイスにも優しいルールだと思って守りましょう。
「ととのい値」とサ録の見方|サの国アプリ活用術
サウナから上がったら、アプリで結果を確認しましょう。サウナ・水風呂・休憩の各シーンの経過時間と心拍の変化が自動で記録され、その日の入り方が「どれだけ安全にととのえたのか」が可視化されます。



アプリで見られる主なデータはこちらです。
- ととのい値(ととのいスコア):心拍データを解析した、その日の「ととのい」のスコア
- サ録:各セットのサウナ・水風呂・休憩の滞在時間、メモ、施設情報などの記録
- 自律神経パフォーマンス:各セットの休憩時における自律神経の活動レベルをグラフ表示
- ね録:睡眠データの記録。直前のサ録があれば自動で紐づき、サウナが睡眠にどう影響したかを分析できます
- サ印:サウナ体験を記録するほど獲得できる称号(アチーブメント)
おすすめは、サ録にメモを残す習慣です。「今日はロウリュ多め」「予熱50分・外気温5℃」のような条件を書いておくと、ととのい値との相関が見えてきて、自分だけの「ととのいの方程式」が育っていきます。アップデートにより、心拍データだけ先に送っておいて、メモは後からゆっくり入力することもできるようになりました。
なお、無料でも基本機能は十分使えますが、プレミアムプランに加入すると各セットごとの詳細データも確認できるようになります。セット間の変化を比較して入り方を研究したい方は検討する価値があります。
日常での使い方|睡眠・活動量・ストレス・リカバリー
サウォッチ3が前作から大きく進化したのが、この日常利用です。新センサーの搭載により、日常の活動量・ストレスレベル・睡眠・リカバリーまで記録できるようになりました。
私の運用は、夜はサウォッチを着けて寝て睡眠を計測し、朝起きたらApple Watchに付け替えるという二刀流です。日中の通知や決済はApple Watch、夜とサウナはサウォッチ。役割を分けることで、どちらの良さも活かせています。
個人的に面白いのが、サウナと睡眠の関係が見えることです。サウナに入った日の睡眠データを見比べると、「サウナ後の夜はよく眠れる」が体感ではなくデータで確認できます。サウナ専用デバイスから「サウナが日常にどう効いているかを見る」デバイスへ——これがサウォッチ3の一番の進化だと感じています。
詳しい計測画面や使用感はレビュー記事で公開しているので、そちらもご覧ください↓

使ってみて分かったコツ
- バンドは「きつすぎず、緩すぎず」。光学式の心拍センサーは肌との密着度で精度が変わります。緩いと計測が乱れるので、手首の骨より少し上でぴったり着けるのがコツです。
- 充電は「朝、日中の腕時計に付け替えるとき」に。私は夜サウォッチを着けて睡眠を計測し、朝Apple Watchに付け替えるタイミングで充電クレードルに置いています。日中の2時間ほどで満充電になり、夜にはまた着けられる。約5〜7日もつので毎日やる必要はありませんが、この習慣にしておけばサウナ当日に残量不足で慌てることがありません。
- 使用後の手入れは、正直やっていません。IP68・5ATMの防水性能があるので、サウナ→水風呂→シャワーとそのまま着けっぱなしにして、上がった後も特に拭かずに使い続けています。それでもトラブルはゼロ。「サウナ後のケアが面倒そう」と心配している方、その点はまったく気にしなくて大丈夫です。
- まずは通常モードで「自分の基準値」を作る。StrainもSlopeも、自分にとっての適正値は入り方や体調で変わります。最初の数回は数字を眺めるだけでも、「自分はこのあたりが心地よい」という感覚とデータが結びついてきます。
よくある質問(FAQ)
Q. アプリなしでも使えますか?
A. 実質的に使えません。サウォッチは専用アプリ「サの国」と連動する前提の製品で、単体では詳細な計測データを見ることができない仕様です。
Q. StrainとSlopeの違いは?
A. Strainは「自律神経の状態」を7段階で表す指標、Slopeは「心拍数の傾き(変化の勢い)」を表す指標です。公式推奨では、サウナ室の前半はSlope、後半はStrain、水風呂はSlope、休憩はStrainを見るのが基本です。
Q. バッテリーはどれくらいもちますか?
A. 公称で約5〜7日(使用状況による)、フル充電までは約2時間です。専用のマグネットクレードルで充電します。
Q. 水風呂に浸けても大丈夫?
A. 防水規格はIP68・5ATMなので問題ありません。我が家でも毎回そのまま入っています。
Q. Apple Watchをサウナで使ってはダメ?
A. Apple Watchを含む一般のスマートウォッチは、サウナの高温域が動作保証外で、故障やバッテリー劣化のリスクがあります。サウォッチは高温対応電池と完全オリジナル設計のハードウェアで、サウナ環境での装着使用を前提に作られている点が決定的な違いです(耐熱設定以上の超高温での破壊試験も実施されています)。
Q. サウォッチ2(SHOWDOWN-1)から買い替える価値はある?
A. サウナモードの基本的な流れは共通ですが、サウォッチ3ではStrain・Slopeのリアルタイム表示、シーンごとの通知設定、タイムレス/瞑想サウナモード、AMOLEDディスプレイ、日常のストレス・リカバリー計測、ウォッチフェイス変更などが追加されています。充電クレードルは互換性があるので、予備として使い回せます。
Q. 保証期間は?
A. 「サの国」アプリと接続した日から12ヶ月間です。前モデルから拡張されました。
まとめ
サウォッチ3の使い方の要点をまとめます。
- まず「サの国」アプリとのペアリングを済ませる(保証の起算日にもなります)
- サウナでは「サウナ・水風呂・休憩」を切り替えて記録する
- サウナ室は前半Slope・後半Strain(5〜6で出る)、水風呂はSlopeが0付近、休憩はStrainが1〜2が公式推奨の目安
- シーンごとの通知設定で、自分だけの”黄金パターン”を作れる
- 慣れてきたら「タイムレス」→「瞑想サウナモード」の順にステップアップ
時計の見方が「時間の我慢」から「身体との対話」に変わると、サウナは確実にもっと楽しくなります。購入を迷っている方は、実際の計測画面を公開しているレビュー記事もあわせてどうぞ↓





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